女王蜂と働き蜂の違いって?役割や生態を解説

蜂の群れに、女王蜂や働き蜂がいることを知っている人は多いでしょう。

しかし、役割や生態などの違いまで知っている人は少ないのではないでしょうか?

今回の記事では、「女王蜂と働き蜂の違い」をテーマに、生態、役割、習性などの違いや見分け方を解説します。

女王蜂と働き蜂の違い

女王蜂と働き蜂の違い

それでは早速、女王蜂と働き蜂の違いを解説します。

女王蜂とは?

蜂は特定のコロニー(群れ)に所属しており、そのコロニーでひとつの巣を作ります。女王蜂は巣に1匹しか存在せず、唯一産卵を担う存在です。ミツバチで1日に1,000~2,000個、スズメバチで数十~100個、アシナガバチで10~30個の卵を産むため、巣が成長すると多くの働き蜂が存在することになります

身体は、働き蜂と比べてひとまわりくらい大きく、腹部が長く、ずんぐりとした印象になります。また、腹部が長いので、翅がやや短く見えるという特徴があります。なお、ミツバチの、女王蜂の腹部は、働き蜂の約2倍の長さがあります。

女王蜂の一生

ミツバチの女王蜂は一般的に、約2~3年ほどの寿命で、春頃に生まれて1週間ほどで雄蜂と交尾をし、夏にかけて大量の卵を産みつけます。新しい女王蜂が成長すると、その巣を離れて新しい巣を作ります。それは分蜂と言われています。新しい巣でも女王蜂は卵を産み続け、冬になると働き蜂と一緒に巣の中で体を寄せ合って、蓄えておいたハチミツを食べて冬を越します。

スズメバチやアシナガバチは、秋頃に新女王蜂が生まれ、その新女王蜂は交尾を終えた後、冬眠場所を探し、木の隙間や土の中などに潜って冬を越します。春に目覚めると自らエサや巣の材料を集め、巣ができてきたら産卵を始めます。女王蜂は交尾の際に雄蜂から受け取った精子を体内の貯精嚢に保存できることから、長期間の産卵が可能で、巣が最大規模になる夏~秋にかけて集中的に産卵します。

アシナガバチの女王蜂の寿命は1年で、新しい女王蜂が巣立つ頃に寿命を迎えます。一方で、スズメバチの女王蜂は1~3年ほどで、冬を越して翌年も活動を続けることがあります。

いずれの種類も、女王蜂の役割は産卵で、寿命を迎えるとその役目を終えて死に至ります。

働き蜂とは?

女王蜂は、オス蜂とメス蜂を産み分けることができ、受精卵から生まれるのが女王蜂または働き蜂です。働き蜂は全てメスですが産卵することはできません。

働き蜂は、ひとつのコロニーの中で最も数が多く、巣作り・巣の掃除、エサ集め、幼虫や女王蜂の世話などの多くの役割を担っています。

働き蜂の一生

働き蜂の一生は、女王蜂と同様にミツバチと、スズメバチ・アシナガバチで異なります。

ミツバチの働き蜂の寿命は基本的に1ヶ月程度ですが、女王蜂と巣で冬を越す働き蜂は、2~3ヶ月程度になります。巣の掃除・女王蜂、幼虫の世話をする内勤、巣の修復や見張りなどをする門番、巣材やエサ探しの外勤に分かれており、生まれてからの経過に応じて、内勤→門番→外勤と変わっていきます。外で活動をして、体力を消耗した働き蜂はその後死に至ります。

なお、女王蜂と一緒に越冬する働き蜂は、脂肪を蓄えており、夏に比べて活動量が少ないことから寿命が長くなります。その際は、女王蜂を中心に蜂球を作り、小さな羽ばたきで熱をおこして暖めあい、蓄えておいたはちみつを食料としています。

一方で、スズメバチやアシナガバチの働き蜂は冬を越すことはなく、生まれてすぐに巣材やエサの調達、巣の防衛などの役割を担い、3週間~1ヶ月程度で寿命を迎えます。

違いのまとめ

これまでの解説をもとに、女王蜂と働き蜂の違いをまとめると以下のようになります。

女王蜂 働き蜂
性別 メス メス
一つの巣に対しての数 1匹 数十~種類によっては数万匹
役割 繁殖 巣の掃除、巣作り、幼虫や女王蜂の世話、エサの調達、防衛など
寿命 1年~3年 3週間~数か月
外見 大きく胴体が長い 小柄で引き締まっている

なお、女王蜂と働き蜂の見た目は違いがあるものの、実際に見分けるのは簡単ではありません。特に、スズメバチやアシナガバチでは、サイズの差があまりなく、しっかりと見比べないと判断が難しい場合が多いです。また働き蜂の数が増える夏以降、女王蜂は基本的に巣の中にいるので、外で見かける蜂は基本的に働き蜂になります。

女王蜂・働き蜂を駆除する際の注意点

女王蜂・働き蜂を駆除する際の注意点

蜂の巣を駆除する際、女王蜂だけで巣作りをしている初期の4月~6月頃と、働き蜂が多くなっている夏以降で難易度は異なります。

巣の大きさが10cm以下の場合は、基本的に女王蜂しか存在しておらず、自分や子孫を残すことを優先するため、攻撃をせず威嚇のみで終わることが多く、比較的駆除の難易度は低くなります。とはいえ、絶対に攻撃しないわけではなく、攻撃性や針の毒性が強いスズメバチの場合は、特に注意が必要です。そのため、女王蜂だけの駆除であっても、防護服などの装備は必須になります。

働き蜂がいる場合の駆除は、難易度が上がります。働き蜂がいる状態で巣や蜂に刺激を与えると、危険を察知して仲間を呼び寄せ、集団で攻撃される可能性が高くなります。

また、巣の蜂を全て駆除しないと、戻り蜂となって、巣のあった周辺を飛び回ることもあります。その時の戻り蜂は、巣を失ったことにより、平常時より攻撃性が高まっている可能性もあるため、注意が必要です。

働き蜂を駆除する際には、防護服の着用はもちろん、駆除する時間帯も重要です。働き蜂が巣に戻ってきている夜間に駆除作業を行うことで、巣全体の駆除が可能となります。ただし、夜間の作業は、視界が悪く取り逃がしてしまう可能性があります。また、再発を防ぐための忌避剤の散布も欠かせません。

蜂の駆除は十分な準備と知識を持って、慎重に行う必要があります。特に、働き蜂の駆除は数の多さから危険性が高くなるので、蜂駆除の専門業者に依頼するのがおすすめです。

女王蜂と働き蜂の違いについて

女王蜂と働き蜂は、見た目や寿命、役割に大きな違いがあります。女王蜂は働き蜂より一回り大きく、胴体が長いのが特徴で、基本的に巣の中にいて、外に出て活動するのは主に春頃になります。

一つのコロニーで、産卵できるのは女王蜂1匹だけなので、女王蜂を駆除すれば繁殖を防げます。4月~6月頃の女王蜂だけの段階での駆除は、比較的難易度が低いですが、働き蜂が増えると危険も増します。蜂の駆除は危険を伴うので蜂駆除の専門業者に依頼するのが安全で確実な方法です。

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